お客様が増えなくて悩んでいる。そんな方も多いと思います。このコラムではそんな方々に少しでもヒントになり何か気づきや明日からの行動が変わって今よりもっと素敵な美容師人生にしてもらえたらいいなという思いで書いています。

著者 松井大輝
まず2024年現在、全国の従業美容師数は579,768人で、前年から増加しています。これは厚生労働省が発表した衛生行政報告例による数字です。このことからも日々ライバルは増えている事を忘れないでください!
お客様が増えていくには明確な根拠があります。
お客様が増える明確な根拠の算出方法
それは新規入客×リピート率×来店周期です
極端な例を出してみましょう
新規入客が毎月100人でもリピート率が10%なら次回来てくれるお客様は10人です
新規リピート率は70%あっても毎月の新規入客が10人なら次回来てくれるお客様は7人です
来店周期は1年間で10回×1万円だとすると売上は10万円ですが、1年間で5回×1万円だと5万円と半分になってしまいます
今の自分自身がどんな課題があってどこを改善すべきかを理解する所から始めましょう。
まずリピート率について

売上が伸びている美容師の新規リピート率は50%〜70%ぐらいだと言われています。今の新規リピート率を出していない方は今すぐにでも把握するべきです。なぜそんなに重要なのか。
リピート率はお客様からの評価だからです。例えばあなたがご飯屋さんに行くとします。そこの料理が美味しくなかったらあなたはまた行きたいと思いますか?おそらく思わないと思います。
リピート率が低いと言うことは技術、接客(料金に対しての価値)に満足いただけていないか、他の美容師と対して変わらないと思われている可能性があります。先ほども述べましたがリピート率がわかるだけで何をするべきなのかが見えてきます。
・マナー、接客講習を受ける
・技術力向上のためセミナーやお店の先輩に技術指導してもらう
・次回指名したくなるようなワクワクするようなトークが出来ているか見直す
お客様はカットやカラーをしに美容師や美容室を探します。指名する理由がないと中々選ばれないのが現状です。まず大前提に技術が上手い!!トークが上手い!!お客さんの相談に対して引き出しが多くより最適な提案ができる!!接客もいい!!多分こんな人は指名客がたくさんいるでしょう。
これより先はリピート率の高い美容師(美味いご飯屋さん)になっている事を前提にお話しします。
新規入客について
これは労働形態によっても少し変わってきますが、業務委託や雇用されている方は毎月の新規入客がある程度決まっているのではないでしょうか。あまりに少ないのであればお店を変えるのも一つかもしれません。
でもここで考えてもらいたいのが自分自身が集客する上でどれぐらい努力出来ているかです。今、成功している美容師はInstagramやTikTokで自分の作った作品をリアルタイムで上げています。ただ上げるわけではありません。しっかりと戦略を練っています!
時代の流行に乗る

今流行っているスタイルでないと多くの集客には繋がりません。最近では特化型の美容師が数多く成功しています。ショートカットスタイル、カラーで言えばバレイヤージュや白髪ぼかしなど、より絞り込むことでお客様にも見つけてもらいやすくやります。
〜特化型の美容師の流行り〜
カラー

ハイトーンカラー、ハイライトカラー、バレイヤージュ、シャドールーツ、白髪ぼかしカラーなど
カット

メンズフェザーカット、ショートカット、ショートボブ、レイヤーカットなど
パーマ

ツイストパーマ、シャドーパーマ、波巻きパーマ、スペインカール、デジタルパーマ、韓国風パーマなど
ストレート

縮毛矯正、酸性ストレートなど
自分の強み(他美容師との差別化)を発信していきましょう
写真のクオリティ
これもかなり重要になってくる要素の一つです。せっかく綺麗にスタイル作れたのに…写真が綺麗に見えない。これではせっかく頑張っているのに勿体無いです。InstagramやTikTokで上手な美容師さんを探してモデルさんのポージングやアングルを勉強するのもいいでしょう。それと同時に最初は素材をたくさん用意する必要があります。InstagramやTikTokをせっかく見てもらえても中身が充実してないと意味がありません。ミニモを活用したり知人にモデルとして来てもらってたくさんの素材を作りましょう
来店周期について
来店周期を早める為の方法で次回予約をやってる方も多いのではないでしょうか。やってるけどあまりとれてない…なんて方は次回予約を割引型にしてみるとどうでしょう。例えば1ヶ月以内にご来店の方はカラー、パーマ、トリートメント20%オフなど特典をつけるととりやすくなります。割引したもののあまり予約とれていないとなると単なる値引きになってしまうので注意が必要です。もう一つネックになってくるのが無断キャンセルです。中には忘れている方もいらっしゃいます。当日予約枠は取っているのに来店されなかった…となった場合かなり痛手になるのでそこの仕組み作りも同時にする事をお勧めします。

Live Time Value(ライフタイムバリュー)の略で日本語では【顧客生涯価値】と訳されます。これは、ある顧客が企業の商品やサービスを使い始めてから利用を終了するまでの期間に、その顧客から得られる総利益を表す指標です。
目的
顧客ロイヤリティ(愛着や信頼)の向上、マーケティング戦略の効果測定、長期的な収益最大化を目指すために用いられます。
計算方法
平均客単価×来店頻度×継続期間などで算出されます。
もう一つ触れておきたいのがPDCAサイクルです

Plan(計画)改善目標を定め、具体的な計画を立てます。
Do(行動)計画に基づいて実行します。
Check(評価)実行結果を測定し、目標と照らし合わせて評価します。
Action(改善)評価結果をもとに、次の計画に向けて改善策を立てます。Actionが完了したら、再びPlanに戻ります。
このように計画→行動→評価→改善→また計画とぐるぐるまわし続けることをPDCAサイクルと言います。
業務の品質や効率を継続的に改善できる。
目標達成に向けた行動が明確になり、モチベーションを維持しやすい。
ここまで色々と紹介して来ましたが、お客様は直ぐには増えません。今頑張った事が半年後1年後にようやく結果として現れます。人間は成功体験によって溢れ出てくる自信や発言そしてやる気まで変わって来ます。毎日しんどいけど遅くまで残って1スタイル作ってアップして、1ヶ月新規20人SNSで集客できた!また1ヶ月後、新規30人きたらそれはもう売上も上がるし来てくれる新規客だけで素材の写真はとれるし遅くまで残る必要もない!こんな流れにできればもっと楽しくなりお給料も増えている事でしょう。そんな状況に出来れば未来が明るく見え、今まで出来なかった事が出来るようになるのではないでしょうか。
